保育園の"点数"とは? 実際の計算方法や、点数の上げ方も解説!

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保活
2023-04-23
2023-07-16

こんにちは。ほかつーるマガジン編集部です。 この記事では、保活に必要な知識である「点数」について解説します。

点数とは、認可保育園の入園選考のみで必要になる、家庭の状況を点数化したものです。点数が高ければ高いほど保育園へ入園できる確率が上がります。

どのように計算するのか、実際の計算方法、点数を算出したあとの保活について解説します。

まずは認可保育園と認可外保育園の違いを知る

保活における「点数」は、認可保育園の入園選考でのみ存在する制度です。

認可保育園とは、国が定めた設置基準を満たしている保育園です。具体的には、子どもの人数に対する保育士の数や、施設の面積などの基準を満たしている保育園のことを指します。また、世帯年収や子どもの年齢によって保育料が決まります。一般的には、認可外保育園よりも保育料が安くなる傾向にあります。

一方で認可外保育園は、国の基準より緩やかな基準で運営されている保育園です。しかしながら、保育料や保育サービスを園独自で決められるため、園によって様々な特色がみられます。保育料は、一般的には認可保育園より高い傾向にありますが、自治体から補助金を得て運営している保育所もあるため、認可保育園と変わらない保育料の園もあります。

認可保育園の選考で使われる「点数」とは

認可保育園の選考で使われる「点数」とは、家庭の状況を点数化したものです。点数が高ければ高いほど保育園へ入園できる確率が上がります。この点数は、「基準指数」と「調整指数」からなります。

基準指数とは

基準指数とは保護者の就労状況や健康状態などから算出される点数のことです。

点数で表されている場合もあれば、A〜Hのようなアルファベットでランクを表している自治体もあります。自治体によって異なりますので、ホームページでご確認ください。(以下は一例です。)

  • 会社や自宅を問わず、月64時間以上働いているとき

  • 育児休業を終了し、仕事に復帰するとき

  • 妊娠しているとき、出産の準備や出産後の休養や必要なとき

  • 病気・けがや障害のため保育を必要とするとき

  • 病人や障害者を月64時間以上介護しているとき

  • 仕事を探しているとき(休職中)

  • 大学や職業訓練校などに月64時間以上通っているとき

  • 自宅や近所の火災などの災害の復旧にあたっているとき

調整指数とは

調整指数とは家庭の状況によって加点・減点がされる点数のことです。 基準指数が同点だった場合、こちらの調整指数で順位が決まります。

自治体によって異なりますので、ホームページでご確認ください。(以下は一例です。)

  • 兄弟がいる

  • 保育可能な祖父母が同居している

  • 認可外保育園やベビーシッターサービスの利用経験がある

  • 夜勤を伴う勤務

  • 単身赴任

さらに点数が同じだった場合の優先順位

基本指数と調整指数の合計が同じだった場合、さらに以下のような基準で順位が決定します。自治体によって異なりますので、ホームページでご確認ください。(以下は一例です。)

  • 一人親世帯(もしくは単身赴任)

  • 住民税が低い世帯

実際に点数を計算してみよう

今回は、3つの家庭を例に、横浜市で実際に点数を計算してみます。

参考:横浜市保育所等利用案内

横浜市では、一般に基準指数と呼ばれているものが、「利用調整基準」と呼ばれています。

また、点数ではなくA〜Hのアルファベットでランクが表されており、Aの方が順位が高いという意味です。

基準指数を計算する

例えば、以下のような家庭を例にとってみましょう。家庭AのランクはAとなります。一方で、家庭BのランクはBとなります。横浜市では父・母でランクが異なる場合は、順位の低いランクを適用するためです。

家庭Aの場合

父 月20日以上かつ就労時間1週40時間以上の労働に従事している => A 母 月20日以上かつ就労時間1週40時間以上の労働に従事している => A

家庭Bの場合

父 月20日以上かつ就労時間1週40時間以上の労働に従事している => A 母 月20日以上かつ就労時間1週35時間以上の労働に従事している => B

調整指数を計算する

ランクが同じ家庭は、調整指数を用いて優先順位を決めていきます。

例えば、以下のような家庭を例にとってみましょう。 家庭Cは、合計するとランクA +1になります。 家庭Dは、合計するとランクA -1になります。

この二つの家庭を比較した場合だと、家庭Cの方が優先順位が高くなります。

家庭Cの場合

父 月20日以上かつ就労時間1週40時間以上の労働に従事している => A 母 月20日以上かつ就労時間1週40時間以上の労働に従事している => A 両親のうち一方でも毎月2回以上の夜勤を伴う勤務である世帯。 => 1

家庭Dの場合

父 月20日以上かつ就労時間1週40時間以上の労働に従事している => A 母 月20日以上かつ就労時間1週40時間以上の労働に従事している => A 利用申請児童を65歳未満の親族に預けている => -1

点数をあげるには

世帯の点数が低かったとき、「希望の保育園に入れるのかな」と不安を持つ家庭もあると思います。そこで、計算した点数をあげる方法をいくつかご紹介します。

働き方を見直す

たとえば、時短勤務よりもフルタイムの方が点数が高くなります。 勤務時間が増えれば点数が高くなるので、パートタイムを増やすという手もあります。

加点対象となる項目がないか調べる

特に調整点数は、自治体によって様々です。 加点対象となる項目で、自分に当てはまるものがないか、今一度しっかり確認しましょう。

認可外保育園やベビーシッターを利用する

自治体によっては、すでに認可外保育園やベビーシッターを利用することで、加点対象となる地域もあるようです。

認可保育園を一旦諦めて、認可外保育園を検討する

「国から認証されていない」と聞くと不安に思われるかもしれませんが、認可外保育園でも保育料が適切でいい園はたくさんあります。実際に見学に行ったり、保育料を質問してみましょう。

点数が高い場合に注意すること

点数が高くても、希望する保育園の倍率が高ければ入れないこともあります。

倍率は市役所・区役所に足を運び、直接聞けば教えてもらえます。(市役所のホームページには載っていないことがほとんどです。)園の倍率と合わせて、優先順位を決める一つの基準にしてください。

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