保育園や幼稚園から勧められた保険には入るべき?判断方法を解説

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育児
2023-10-03

こんにちは。ほかつーる運営事務局です。

保育園や幼稚園に入園すると、保険への加入を勧められることがよくあります。入るべきか悩む方も多いのではないでしょうか。結論から言うと、園から勧められた保険でも無理に加入する必要はありません。

ここでは、園から勧められる保険の種類や内容、無理に入らなくてもよい理由、加入の是非を判断する基準などについて解説します。

保育園や幼稚園で勧められる保険の種類

園で勧められる保険は「園児総合保険」「子ども総合保険」などの名称になっていることが多く、内容はほとんど同じです。以下の保険が2つもしくはすべて組み合わされている商品多いでしょう。

  • 傷害保険

  • 賠償責任保険

  • 死亡保障

商品によって保険料が異なり、金額が高いほど補償が手厚い傾向にあります。ここでは、それぞれの保険のおよその内容について解説します。

傷害保険:日常生活でのケガに備える

傷害保険は、ケガで入院・通院した際に日額いくらで保険金が支払われる保険です。手術した場合は、一時金が支払われるケースがほとんどでしょう。急激・偶然・外来の3つに当てはまる事故で起きたケガが補償の対象で、風邪などの通常の病気は補償の対象になりません。

幼い子どもは、思いもよらない行動をして急にケガすることがあります。たとえば、以下のようなケガです。

  • 保育園で遊んでいて滑り台から落ち、顔を打撲した

  • 走っていて園児同士でぶつかり、歯が欠けた

  • 階段を踏み外し、骨折した

傷害保険に加入していると、上記のようなケガで通院や入院した際に保険金が支払われます。

なお、園で勧められる子ども総合保険は、食中毒や熱中症など園で起こる可能性がある病気も補償の範囲に入っていることが特徴です。一般に、普通の傷害保険ではこれらの病気は補償の対象に含まれません。

賠償責任:他人への賠償が必要なときの補償

賠償責任保険は、他人に損害を与えたときの償いに備えるための保険です。他人を傷つけたり、物を壊してしまったときに、相手への賠償金が支払われます。

園児で多いのは、以下のようなケースです。

  • 子どもがうっかり友だちを押し、相手が転んでケガをした

  • 友だちの持ちものや園の備品を壊した

  • ぶつかって駐車している車に傷をつけた

幼い子どもには、賠償する力はありません。そこで、かわりに保護者が賠償責任を負います。

子どもがぶつかったお年寄りが転倒して深い後遺症を負った場合など、ときには高額の賠償金を請求される場合もあります。賠償責任保険に加入していれば、保険金でカバーすることが可能です。

死亡保障:親が死亡したときの補償

死亡保障は、加入者が亡くなったときや所定の高度障害状態に陥った際、遺族に死亡保険金や高度障害保険金が支払われる保障です。

園児の場合、扶養者である保護者が亡くなると、経済的に行き詰まり子どもを育てられなくなる可能性も考えられます。死亡保障があれば、育英費用や教育費用が補償されます。

ただし、補償されるのは事故による死亡や行為障害を負った場合のみで、病気が原因の場合は補償外というケースもあり、補償される範囲は保険によってさまざまです。

保育園や幼稚園が勧める保険に必ずしも加入しなくてよい理由

「入園する以上は園が勧める保険に加入しなければならないだろうか」と悩む保護者もいるでしょう。

結論から述べると、基本的には加入してもしなくても構いません。なぜなら、園が勧める保険に入らなくても、問題がないことが多いからです。

ここでは、園があっせんする保険に必ずしも入らなくてよい理由を説明します。

ほかで賄える可能性があるから

加入の必要がないと考えるもっとも大きな理由は、園があっせんする保険の補償内容はほかの手段でカバーできるケースがほとんどだからです。ほかの手段とは、たとえば自治体の助成制度やすでに加入している保険などがあります。

特に、すでに加入している保険と補償内容が重複している場合、わざわざ入るメリットはあまりないので注意しましょう。仮に2つ以上の傷害補償保険に加入している状態で被害に遭ったとしても、実損額以上の保険料が受け取れる訳ではありません。

怪我の治療費は自治体の助成制度がある

自治体の多くは、子どもの医療費を助成する制度を設けています。自治体によって制度の内容は異なるものの、子どもがケガで治療を受けても医療費はさほどかからないケースがほとんどです。また、高額な医療費を払った場合、上限を超えた分が払い戻しされる高額療養費制度もあります。

そのため、あえて傷害保険に加入する必要があるかどうかは疑問が浮かぶところです。

他人への賠償はほかの保険の特約でついている可能性がある

子どもは予測のつかない行動を取ることがあり、誰かに大きなケガを負わせたり高価なものを壊したりする可能性もゼロではありません。そのため、賠償責任保険には加入しておいたほうが安心です。

ただし、賠償責任保険は、火災保険や自動車保険などの特約という形ですでに加入していることがよくあります。その場合、同居の家族も補償の対象となるため、子どもの行いが原因で賠償を請求されることになっても、カバーできるでしょう。

死亡保障は親が生命保険に加入済みのケースが多い

子どもが幼いうちに保護者が亡くなると養育が大変なため、死亡保障はあったほうが安心です。とはいえ、すでに一般的な生命保険に加入している家庭も多いでしょう。その場合、万が一親が亡くなれば生命保険から保険金が支払われます。

また、車を運転するため自動車保険(任意保険)に加入している家庭も多いでしょう。自動車事故によって亡くなった場合、被害者であっても加害者であっても生命保険と自動車保険の双方から保険金を受け取ることが可能です。

被害者の場合は加害者の保険から賠償金が受け取れ、加害者の場合は自動車保険の人身傷害保険に加入していれば実損額が保険金として支払われます。

請求手続きが面倒なうえ保険料が少ないから

一般的な生命保険や自動車保険には担当者がいるものです。万が一、保険金を請求する事態になったときは、担当者に連絡すれば煩雑な手続きを任せられます。

ところが、園で勧められる保険には担当者がいません。保険金を請求する際は、自分で必要な書類をすべて整えて請求する必要があります。そのうえ、受け取れる金額は数千円程度など、それほど高くないことも少なくありません。

子どもが幼いうちは、親御さんも何かと忙しいものです。書類をそろえる面倒さや受け取れる保険金の少なさを考えると、請求するのがめんどうで諦める場合もあるでしょう。そうなると、保険に入った意味がありません。

必要な保険かどうかを判断する手順

園で勧められる保険に加入すべきかどうかは、各家庭の考え方や状況によって異なります。たとえば、親が必要最低限の保険にのみ加入している場合、補償が足りないこともあり得るでしょう。その場合は、加入したほうがよいかもしれません。

以下に、勧められた保険に加入すべきかどうかを判断する手順を紹介します。

  • 園でもらった保険のパンフレットをよく読んで、補償内容やカバーされる範囲を確認する

  • すでに加入している保険の内容を精査する

  • 自治体の医療費助成制度を調べる

  • 補償が重複していないか確かめる

自治体の医療費助成制度やすでに加入している保険で必要な補償が賄えるのであれば、無理に入る必要はないでしょう。

まとめ

保育園や幼稚園からあっせんされる保険の多くは「傷害保険」「賠償責任」「死亡保障」がセットになった総合保険です。ただし、園から勧められたからといって必ずしも加入する必要はありません。自治体の医療費助成制度や加入済み保険でカバーできる可能性が高いからです。

まずは入っている保険の内容を確認して必要な補償が足りているかどうかをよく検討し、加入するかどうか決めましょう。

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